パピーリナックス4.1の声明とリリースノート
注意: バージョン 4.1.1 と 4.1.2 は 4.1 のバグ修正リリースです。 バグ修正ノートはこのページの下にあります。パピー4.00は3.01からの重要なアップグレードで、殆んどのアプリの徹底的な見直しとアップデートでした。バージョン4.1は4.00からの続きで、革新的な新しいアプリケーションと内部的基本設計の改良に伴う熱狂したペースでの開発でした。革新的なアプリは「Psip」VOIP及び「PPLOG」個人ブログを含みます。内部的基本設計の改良はより速いブート時間、より良いハードの探知、及び新しい「pup_event」アーキテクチャ(デスクトップのドライブアイコンを含む)。ライブCDファイルは「puppy-4.1-k2.6.25.16-seamonkey.iso」、94.1MBと、「puppy-4.1retro-k2.6.21.7-seamonkey.iso」、94.6MBです。後者はもっと保守的なカーネルでもっと古いパソコンに適してるでしょう。http://puppylinux.com/download/からダウンロード出来ます。
開発に沿ったマイルストーンとそれに関するもっと詳しい情報のリンクは下記の通りです:
- 2.6.25.16、2.6.21.7カーネル。 「標準な」パピーは2.6.25.16カーネルでビルドされてます。幾種のより古いハードに適した「レトロ」は2.6.21.7カーネルでビルドされ、もっと保守的なコンフィギュレーションを持ってます。古いカーネルは古いIDEドライバを設定してます(PATAの代わりに)*。
- もっと多数のドライバ。フォーラムメンバー「tempestuous」さんの援助で多数のサードパーティのドライバが含まれてます。「retro」パピーはより多数のモデムドライバ(HSFモジュール)を持ってます。
- SCSIカーネル。4.1retroの為に3つの違ったセクションのビルドインされたSCSIドライバをもったカーネルをコンパイルしました。パピーは現在SCSIドライブからブート出来ます。詳細を読む 詳細を読む
- LZMA可能なカーネル。 2.6.25.16カーネルは小サイズ化としてLZMAパッチを持っていて、オプションとしてinitrd.gzの小サイズ化を持ってます(4.1はLZMA圧縮のvmlinuzでビルドされてますが、initrdはまだgzipのみです)。
- 改善されたPCMCIAサポート。カーネルはついに古いpcmcia_csパッケージを放棄し、現在、本来のuevent/udevメカニズムを採用してます。
- ハードウェアの検出。パピーはハードウェアの検出とモジュールのロードの大規模な見直しをしました。現在、udevdデーモンを(udevパッケージから)使用し、カスタムスクリプトでサポートされています。ハードウェアの検出、ホットプラグ、及び一般的な「イベント管理」環境は「pup_event」と名付けられ、簡単なGUI管理を持ってます。詳細を読む
- Pup_event。この新しい「pup_event」システムは今までよりもさらに多くのハードウェアを検出し、自動的にデバイスノード(/devにあるエントリ)を生成し、ファームウェアをロードし、ホットプラグデバイスを検出します。これはデスクトップにも反映され、ドライブを抜き差しするたびにドライブアイコンが表れたり消えたりします。このデスクトップのアイコンの動作はGUIで完全に設定出来ます。詳細を読む
- より高速な起動。メインの起動スクリプト「/etc/rc.d/rc.sysinit」は書き換えられ、現在はもっと簡潔でより高速です。起動スピードの能率化を相当に配慮し、可能な限り並列作動し、不要な「sleep」コマンドを無くしました。
- Psip VOIP。これはパピーのもう一つの大きな画期的な出来事で、我々の全く独自の電話/チャット/メッセンジャープログラムで、Psipと名付けました。このGUIは「インハウス」で開発され、「pjsua」コマンドライン実行ファイルを使っています。以前はパピーにこの様なプログラムを入れる事を拒みました。理由は多数の依存パッケージが必要だったからです(サイズが大きくなる)。しかし、我がチームはサイズが小さいだけでなく、うまく動作し、素晴らしいGUIを持つものを創り出しました。 詳細を読む 詳細を読む
- PPLOGブログ。 またもう一つの画期的な出来事。パピーは今や自分自身のブログを持ちました!「Hiawatha」ウェブサーバがパピーに組み込まれ、PPLOG perlブログも付いてます。個人の日記用には持ってこいですし、イントラネットやインターネットに公開する事も出来ます。 詳細を読む 詳細を読む
- Pmusicオーディオプレーヤ。
フォーラムメンバーの「zigbert」さんが「インハウス」でもう一つの新しいプログラムを開発しました。この可愛らしい音楽プレーヤはパピーアプリケーション集の一つのギャップを埋めました。 詳細を読む
- Ayttm。組込みマルチプロトコルのチャットクライアントは今やPigdinの代わりにAyttmになりました。Ayttmの改良に多大の努力をされたAyttm開発者の「Siddhesh」さんに感謝します。我々の#puppylinux IRCチャンネルの自動ログインスクリプトを作成したフォーラムメンバの「Wolf_Pup」さんに感謝します。 詳細を読む
- ウィルスチェッカ。f-protウィルスチェッカのフロントエンドGUIであるXfprotがカムバックしました。リナックスではウィルスのチェックが必要ではありませんが、Windowsのドライブパーティションのチェックには持ってこいのツールです。
- ネットワークウィザード。フォーラムメンバの「Dougal」さんによって大がかりなオーバホールをしました。GUIのレイアウトがより合理的になり、プロファイルの命名が改良されました。その他にもいろいろあります。 詳細を読む
- 膨大なアプリケーションのアップデート。
多数のアップデートされたアプリケーションとビルディングブロックパッケージ:
Trash「ゴミ箱」 (disciple), Pburn (zigbert), Pfind (zigbert), Pschedule (zigbert), Pprocess (zigbert), Pmirror (zigbert), ndiswrapper, ntfs-3g, Fotoxx, xine-lib, unionfs, aufs, Pnethood (HairyWill), Xlock (Nathan), libgphoto2, gphoto2, Geany, hiawatha, inotify-tools, inotail, lzma, ePDFView, replaceit, mtPaint, pupX (Nathan), Wallpaper Setter「壁紙設定」 (Nathan), Figaro's Password Manager(フィガロパスワード管理), Gdmap, normalize, Pcdripper (plinej), Pwireless (plinej), Pdvdrsab (plinej), mut2 (Jesse), Sysprof, Xsoldier, Glade3, Gnumeric, Abiword.
- SeaMonkeyにメールとニュース機能。SeaMonkeyをバージョン1.1.11にアップグレードし、メールとニュースのコンポーネントがあるので、Sylpheedを入れ換えました。
- 改善されたモデムサポート。
パピーはブートアップ時、シリアルモデムとマウスを検出しません。なぜならこの方法は不安定で遅いからです。モデムの場合、他のモデムタイプはまだ自動検出していますし、ブートアップ後のモデム検出とセットアップに関するPupDialとそれに関連するスクリプトが大々的に改良されました。パピーはインターネットダイアルアップ使用者をサポートする数少ないディストリビューションの一つです。 フォーラムメンバの「rerwin」さんは非常に活発にパピーの各種のモデムをテストし、スクリプトを改良しています -- モデムに関するヘルプが必要でしたら、フォーラムで彼を探して下さい!
- GPRSモデム。 パピーは現在「Multitech USB GPRS」モデムのインターネットの接続をサポートします。フォーラムメンバーの「Istandish」 (Lloyd)さんに感謝します。他のGPRSモデムも動作しますが、もっとテスト/確認が必要です。 詳細を読む
- zdrvはもうありません。もう一つ内部基本設計関係のもの:「zdrv」ファイルはもうありません。いろいろな理由で、フルセットのモジュールが /lib/modules で永久的に利用でき、ファームウェアのtarballsが /lib/modules/firmware に置いてあります。
- 多数のバグ修正。 多数のバグ修正と小規模な改善。上記でいくつか述べましたが、さらに多くについて明確にはここでは言いませんが、私のDeveloper Newsを読めば分かります。
古いハードウェアで新しいカーネルを実行する
非常に古いハードウェアでも2.6.25.16カーネルは問題なく実行出来るでしょう。Cyrix 6x86 CPUと128MB RAMを持つ古いパソコンでテストしましたが問題ありませんでした。 非常に保守的に設定、「tickless」無し、「SMP」サポート無し(パピーはマルチプロセッサーのマシンでも問題なく実行しますので、心配することはありません!)。しかし、次のパピーのリリース(4.2?)はもっと野心的に設定されたカーネルを含むかも知れません。その場合はここで事前記述します(しかし、4.1の2.6.25.16には当てはまりませんのでご了承下さい!):
マルチプロセッサ(SMP)に設定された場合、カーネルは単一プロセッサシステムの検出が出来、実行には問題ありませんが、例外もあります -- その場合ブートする時はブートオプション「nosmp」を付けて下さい。
カーネルが「tickless」に設定された場合、それはCPUがアイドル時にカーネルを暇にし、発熱を少なくします。しかし、「tickless」はある種のシステムに問題を起こし、幾つかの古いカーネルモジュールの調子を狂わします。ブート時に「nohz=off」を付けて下さい。
しかし、今現在直接影響するものが一つあります。4.1で使われている2.6.25.16カーネルと4.1retroで使われいる2.6.21.7カーネルでは、前者は新しい「libata PATA」ドライバをIDEドライブに使っています。現在、殆んどのディストリビューションが使っていますが、これらには問題点があります。お気付きと思いますが、例えば以前「/dev/hda」と名付けられたドライブが現在「/dev/sda」として名付けられています。ある種のハードウェアに対してシャットダウンに問題が生じる可能性があり、GRUBの設定に関しても少し難しくなるかも知れません。
それで何で新しいカーネルを使うのですか?
理由の一つはより新しいドライバです。特に無線ネットワークです。最近のハードウェアをお持ちなら、このカーネルの方がよりよくサポートするでしょう。
しかし、パピーリナックス3.01或は4.00を問題無く使っているなら(それらのバージョンも2.6.21.7カーネルを使ってます)、最近のカーネルをどうしても使わなくてはならない理由が無ければ(例えば改善された無線サポート)、「retro」を使って構わないです。
アプリケーション著作者に対する感謝
一部のパピー熱心者はソフトの開発にハマっています。多数の新しいパッケージと改良されたパッケージは「インハウス」で我々だけで開発されたので、ここで感謝の意を表します。フォーラムにざっと目を通すとお分かりになると思います -- 数名は上述しましたが、その他にも貢献者が沢山います。テスターの方々も同じく大事です -- ありがとう。
Dingoの為のT2ビルドシステム
オリジナルのパピーDingo 4.00alpha1を生成するのに使用したT2の全てのパッケージ及びそのソースはダウンロード出来ます。パピーが動作し始めたら、これを使って他のパッケージをコンパイルしましたので、ブートストラップの第一段階としてこのT2ビルドを取得する必要があります。注意して下さい。この方法はパピーをソースから生成するのではありません! 詳細を読む
Puppy Unleashed
これは自分自身のPappyを作り上げるお薦めの方法です。ダウンロードページから取得して下さい。
警告
4.1の両方の派生バージョンを試す場合、前のパピーの「pup_save」ファイルがあれば、そのファイルに気をつけて下さい。そのバックアップコピーを取っておくのがいいでしょう。安全の為にパピーをCDからブートされていれば、始めにブートオプション「puppy pfix=ram」を付けて起動し、色々と試してみて、例えばサウンド、ネットワーク接続など、そして、もし満足であれば、その派生バージョンに落ち着くことが出来ます。もう一つチェックする必要があるのはパワーオフが正しく行えるかどうかです(PATAはここに問題点があります)。満足出来なければ、もう一つの派生バージョンを試して下さい(「pfix=ram」で起動)。この方法だと、ご自分の元の「pup_save」を壊される可能性はありません。
もし、その派生バージョン(4.1か4.1retro)が問題なく実行出来れば、起動して、ご自分の「pup_save」ファイルをアップグレードすることが出来ます。たまにデスクトップに1、2個のアイコンが所定の場所に無い事に気がつくかも知れませんが(パピーのどのバージョンからアップグレードしたかに依ります)、その時は手動で直す必要があります。GTK1かTcl/Tkのアプリケーションがインストールされている場合は、そのサポートライブラリをインストールする必要があります(PetGetパッケージマネージャを使って下さい)。何故なら4.xはGTK2のみです。
両方の派生バージョンを使う場合は特に注意して頂きたいことがあります。パピーは「pup_410.sfs」ファイルをCDからコピーして、ハードディスクの「pup_save」ファイルと同じ所に置きます -- 4.1ではシャットダウン時に否定しても自動的にコピーします。問題はこのファイルは全てのカーネルドライバを含んでいて、他の派生バージョンを起動した時、パピーはハードディスクのpup_410.sfsを使います -- 結果:カーネルパニック(或はブート出来ますが、モジュールがロードされない)。古いpup_410.sfsを削除する必要があります。
アデュー さようなら
私はパピーリナックスプロジェクトのリーダー(「博愛の独裁者」として知られる)の地位(2003年中旬のバージョン0.1のリリース以来)から退き、低い目立たない地位に付く事に決めました。バージョン4.1はリーダーとして最後のリリースです。小人数の信用できる開発グループがその地位に置かれますが、細部はまだ調整中です -- フォーラムのスレッドにこの件の討論があります。
完全に退場するのではなく、私の「UniPup」概念に基づく「puplet」(パピーの派生)に焦点を絞りこむ予定で、特定なハードウェアを目標とし、多分2、3のベビーラップトップになると思います。これは今まで二年間続けた、気の狂ったようなフルタイムペースの代わりにパートタイム的なプロジェクトになると思います。
パピーの「コア」或は「ベース」に関する事を続けて開発すると思います。「puplet」の開発が第一になりますが、パピーの主流にも有益だと思います。
そして、現在持っているパピーに関する如何なる専利権/トレードマークも保持し、「puppylinux.com」と「puppylinux.org」のドメイン名の所有権を保ちます。そして、受渡しに関する方法やどんな人について意見を出しますが、干渉は出来るだけ少なめにしたいと思います。これは安全処置的な機能と理解しています -- 他のディストリビューションのように博愛独裁者が退場した時に衰弱してしまうのが心配です。私が段階的に引退していく過渡期の進行を私のブログでモニターしてください。
私はこれは良い機会だと思うし、パピーはより良くなっていくでしょう!
バージョン 4.1.1
えへへ、私はこのバグフィックスリリースのため未だに「リーダー」です。 4.1には私が修正したかった2、3の難しい物があります。 私は、4.1に本当に必要であり、高く望まれているバグフィックスだけを適用して、その他の変更は厳しく避けました。 これらの修正は以下に含まれます: マウス検出、タッピング・タッチパッド、追加SFSファイルのロード、DVB USBファームウェア、古いネットワークウィザード、GPRS メッセージ、デスクトップドライブアイコンのリネーム、デスクトップドライブアイコンの再調整、 インストール済PETパッケージの依存チェック、ALSAシャットダウン、Linuxからvfatファイルシステムへコピーする時のROXエラーメッセージ、ワイドスクリーン解像度用改良サポート、改善されたリマスタ-CD、 多くのネットワーク設定の修正、特に無線ネットワーク(ndiswrapperを含む)。 これらの修正の全てに関する詳細は、私のブログで見られますhttp://puppylinux.com/blog。そして、タイトルで「(SP1)」で検索して下さい。
バージョン 4.1.2
私は4.1.1で未だに機嫌の悪い2、3の物を今回修正しました。 詳細を見つけるには、私のブログのタイトルで、「4.1.2:」と検索して下さい。 しかし要約すると: 起動時にUSBドライブを探すバグフィックス、ohci-hcd USBドライバをイニシャルRAMディスクにロードできず、その段階でいくつかのインターフェースが働かない、 .debパッケージ解凍のバグフィックス、バージョンアップグレード時の /tmp/versioncleanup を修正、 Pmetatagger のバグフィックス、若干のモデム検出の改良、起動時のネットワーク接続のための微調整、 現在3つのSFSファイルをロードすることができます、Pmountのクラッシュを防止、無効なRAM保存間隔を防止。
よろしく
Barry Kauler
2008年12月
www.puppylinux.com
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