●戦闘の概要
  戦闘作成の基本

○少人数戦闘と多人数戦闘の切り替え
 本素材集では、少人数戦闘多人数戦闘を切り替えて使用することができます。
 これは、スクリプトの『カスタマイズ・ポイント』、またはスイッチで切り替えられます。

 1.少人数戦闘
   少人数戦闘は、アクター4人、エネミー8体までで行う戦闘です。
   ツクールデフォルトの戦闘をそのままシミュレーション戦闘にしたものと言えます。
   初期配置は自動で行われ、イベントの配置も不要なので簡単に作ることができます。
   反面、多人数戦闘で使用可能な機能の一部は使用できません。
   機能は制限されるものの簡単なので、エンカウント方式での戦闘に向いています。

 2.多人数戦闘
   多人数戦闘は、アクター・エネミーともに参加人数の制限はない戦闘です。
   本格的なシミュレーション戦闘を作るための戦闘と言えます。
   マップに専用のイベント(ユニット等になる)を配置する必要があり、作るのは少人数戦闘より大変ですが、
   その代わり、少人数戦闘に無い機能も使用可能であり、本格的なSRPGが作れます。
   大変な分、高機能なので、ステージクリア型の戦闘やイベント戦に向いています。

 メニューの機能はどちらも同じように利用可能です。
 少人数戦闘でもセーブ出来たり、多人数戦闘でも逃げられたりとコマンドを変更することも可能です
 (変更は『カスタマイズ・ポイント』で行います。移動時・少人数戦闘・多人数戦闘で別々に設定可能です)。


○ターン方式の切り替え
 本素材集では、ターン方式を切り替えることも可能です(少人数戦闘と多人数戦闘どちらにも有効)。
 これは変数で切り替えられます(参照する変数のIDを『カスタマイズ・ポイント』で指定する)。

 1.CTB(カウント・タイム・バトル)方式
   敵味方全体が敏捷の値に従って早い順に行動する方式です(前作で使われていた方式)。
   行動後のキャラクターは配列の後ろに加えられ、明確なターンの区別はありません
   (一定人数行動するごとに、ターン数が経過します)。
   キャラクターの行動順序は敏捷・追加待機・詠唱で決まります。
   ターンの区別が無いため、敏捷が高いと1ターン内で2回行動したり、詠唱している間に
   次々他のキャラクターが行動したり、といったことが起こりえます。

 2.セミターン方式
   CTB方式とターン制の中間的な方式です。
   敵味方が交互に行動するターン制ですが、ターン内での行動順はCTB方式になります。
   ターン内の行動順はCTB同様、敏捷・追加待機・詠唱で決まりますが、ターンの区別があるため
   1ターン内に複数回行動できたり、詠唱中に次のターンになったりすることはありません。
   なお、追加待機は次のターンの行動順序に影響します。
   また、メニュー画面に「ターン終了」コマンドが追加されます。

 3.フルターン方式
   完全なターン制です。CTB方式は使用しません。
   敵味方が交互に行動するターン制であり、敏捷によって行動順が決まりません。
   また、追加待機・詠唱は無視されます。
   味方は行動するユニットを選択して動かし、敵はイベントIDの若い順に行動します。
   敏捷は、物理攻撃の命中・回避率に影響するように変更してあります。
   また、メニュー画面に「ターン終了」コマンドが追加されます。


○戦闘の勝利・敗北
 本素材集ではデフォルトの戦闘と同様、敵を全滅させると戦闘勝利、味方が全滅すると戦闘敗北となります。
 それに加え、特定のスイッチ(カスタマイズで指定可能)がオンになると戦闘勝利・敗北になる
 「戦闘勝利スイッチ」「戦闘敗北スイッチ」も使用することが可能です。
 このスイッチがオンになった時点で、戦闘勝利・敗北になります。
 バトルイベント等で一定の条件を満たした場合にスイッチをオンにすることで、様々な戦闘勝利・敗北の
 条件を持った戦闘を作ることが可能です(ボスを倒すとスイッチオン⇒戦闘勝利、など)。

 また、敵を全滅させても戦闘終了にならないようにするスイッチ(カスタマイズで指定可能)も
 使用することができます。戦闘開始前にオンにしておくことで、敵を全滅させても戦闘終了せず、
 戦闘勝利スイッチでのみ戦闘を終了するように出来ます。


○イベントの扱い
 イベントは、『名前』の欄に所定の形式に従って書き込むことで、戦闘時にユニットとして利用できます
 アクター・エネミーとして機能するユニットや、特殊ユニット(イベントユニット、通行可能・不可イベント、
 ダミーエネミー)といったユニットを作ることが可能です。

 少人数戦闘は、イベントID101〜112番をマップ1番から呼び出して使用します
 元々そのマップにあるイベント101〜112番は更新が停止し、戦闘後に元の状態に復帰します。
 それ以外のIDのイベントは、そのマップに元々あるイベントを使用します。
 アクター・エネミーユニットは、101〜112番のイベントに自動的に割り当てるため、設定は不要です。
 特殊ユニットは、多人数戦闘と同様に『名前』に設定することで使用可能です。
 ただし、特殊ユニットはイベントID101〜112番以外に設定する必要があります
 また、ダミーエネミーは使用できなくなっています。

 多人数戦闘は、全てのイベントを元々そのマップにあるイベントから使用します
 アクター・エネミーユニットも『名前』で設定する必要があります。
 イベントIDは、気にせず設定することが可能です。

 どちらの方式の戦闘でも『名前』に設定がされていない場合、そのイベントは戦闘時に機能しません。


○バトルイベントの作成
 バトルイベントのコマンドは、基本的にそのまま利用することが可能です。

 少人数戦闘では、アクター・エネミーの数がツクールデフォルトの戦闘と同じであり、トループなども
 同じように作成することができるため、ツクールデフォルトと同じようにバトルイベントを使用できます。
 例:バトルイベント「戦闘行動の強制」で1番のエネミーに強制行動させる、等

 多人数戦闘では、アクター・エネミーの数がツクールデフォルトよりも多いため、バトルイベントが
 デフォルトと同じように使えない場合があります。その場合、イベントコマンド>スクリプトで
 追加イベントコマンド(マニュアルの別ページ参照)を使用することで、よく使うバトルイベントの機能を
 利用することが可能です。
 また、裏ワザ的な方法ですが、アクターはイベントIDが若い(小さい)方から4体、エネミーはイベントIDが
 若い方から8体に限り、少人数戦闘と同様、通常通りバトルイベントを使用することができます。
 たとえば、イベントID1〜4番にアクター、5〜10番にエネミーを作成し、バトルイベントで
 「エネミー1番に強制行動」という設定をした場合、イベントID5番のエネミーに強制行動をさせられます。
 この際、イベントの設定画面ではエネミーの名前等は出ませんが、問題ありません。