原作: Jake Hamby <jehamby@lightside.com>. 6 October 1995.
訳: 渡辺 智雄 <tomo@jp.FreeBSD.ORG>, 内川 喜章 <yoshiaki@kt.rim.or.jp>. 2 November 1996.
この章はシステムに合わせたカーネルの再構築の基礎について 述べたものです. この章は, システム管理の初心者から Unix システム管理に十分な経験を積んだ人までを対象としています.
システムに合わせたカーネルの構築はすべての Unixシステム管理者が 避けて通ることのできない最も重要な通過儀礼の1つです. この作業は, 多くの時間を必要としますが, あなたの FreeBSD システムに多くの利益をもたらします. GENERICカーネルは, めったに使われることのないハードウェアをサポートするとともに, 考えられるすべての SCSIカードやネットワークカードをサポート しなければなりませんが, システムに合わせたカーネルは あなたの PC のハードウェアのみをサポートします. これは, 次にあげるような利益をもたらします.
あなたが持っていない ハードウェアについては検出をおこなわな いので, ブートにかかる時間が短くなります.
システムに合わせたカーネルは多くの場合メモリ使用量が 減ります. カーネルはいつもメモリ上に存在するので, 不必要なコードがあると本来プログラムが利用できるはずの RAM (実メモリ) を占めてしまいますのでこれは重要なことだ といえます. したがって, メモリが少ないシステムでは, カーネルの再構築は大変重要です.
必要に応じていくつかのカーネルオプションは調整すること ができ, またサウンドカードのような GENERICカーネルには ない デバイスドライバをカーネルに含めることが できます.