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.\"	%Id: pccardd.8,v 1.4.2.4 1998/04/18 23:28:50 nate Exp %
.\" jpman %Id: pccardd.8,v 1.4 1997/07/26 22:04:06 horikawa Stab %
.\"
.Dd November 1, 1994
.Dt PCCARDD 8
.Os FreeBSD
.Sh 名称
.Nm pccardd
.Nd PC-CARD (PCMCIA) 管理デーモン
.Sh 書式
.Nm pccardd
.Op Fl d
.Op Fl n
.Op Fl v
.Op Fl z
.Op Fl I
.Op Fl i Ar IRQ
.Op Fl s Ar pathname
.Op Fl f Ar configfile
.Sh 解説
.Nm
は、普通ブート時に始動され、PCMCIA カードの抜き挿しを管理します。
ブート時に起動するかどうかは
.Xr rc.conf 5
の pccard_enable で制御されます。
.Pp
実行されると、
.Nm
は設定ファイルを読み込みます。設定ファイルは
.Fl f
オプションが指定されていれば
.Ar configfile
を使用し、オプションが指定されなければ、まず最初に
.Pa /etc/pccard.conf
を、これが見付からなければ次に
.Pa /stand/etc/pccard.conf
を読み込もうとします。
次にカードのために利用可能な PC-CARD スロット
をスキャンし、またコンパイル時に -DSERVER が有効なら
.Xr xpccard 8
などのユーティリティ接続用のソケットをオープンします。
ソケットはデフォルトでは
.Pa /var/tmp/.pccardd
ですが
.Fl s
オプションで変更できます。
これらのいづれかに失敗すると
.Nm
は処理を中断して終了します。
.Nm
は、その後デーモンとしてバックグラウンドで動作し、
例えば新しいカードの挿入やカードの取り外しのような、
.Em "カードイベント" 
を待ちます。
.Pp
カードが挿入された時、以下のような動作が行われます。
.Bl -enum
.It
カードの挿入を検出するとカーネルはカードに電源を供給します。
.It
カーネルは、カード内の不揮発性メモリ (EEPROM) をメモリにマップします。
この EEPROM をマップするアドレスは
.Xr rc.conf 5
の pccard_mem で設定されます。
.Xr pccardc 8
も参照して下さい。
.It
.Nm
はマップされた不揮発性メモリから
.Em CIS
(Card Information Structure) タプルを読み込み、製造者名、カードの
バージョンとそれに関する一連の情報を、設定ファイルのカード記述 (
.Xr pccard.conf 5
の card または function) と照合します。
.It
カード記述にマッチするものが見付かると、それに記述されている
config 行から指定されたドライバを割り当てます。
.It
ひとたびドライバにデバイス実体が割り当てられると、
.Nm
は (必要であれば) I/O ポート、IRQ、共有メモリのような資源を
リソースプールから割り当てます。
.It
PC-CARD スロットは、割り当てられた I/O ポート、IRQ と共有メモリによって
設定され、カーネルドライバの割り当てルーチン (probe と attach に相当
する) が呼び出されます。
.It
割当が成功すると、特定のシェルコマンドがデバイスを設定するために
実行されます。コマンドは各カード記述のエントリごとに指定でき、
そこに記述された順序で実行されます。
例えばネットワークインタフェースを設定するために
.Pa /etc/pccard_ether
が用意されています。
.El
.Pp
.Nm
がカードの除去を発見した時には、以下の一連の操作が実行されます。
.Bl -enum
.It
カード除去に対して割り当てられたシェルコマンドが実行されます。
ここでカードに結び付いたシステム資源の解放を行ないます。
挿入時と同じく、各カード記述のエントリごとに指定でき、
そこに記述された順序で実行されます。
例えばネットワークインタフェースを設定するために
.Pa /etc/pccard_ether_remove
が用意されています。
.It
ドライバの解放ルーチン (unload) が呼び出され、
デバイス実体とこれに関連したメモリなどを解放します。
.It
PC-CARD スロットに割り当てられた
I/O ポート、IRQ、共有メモリなどの資源をリソースプールに戻します。
.El
.Pp
設定ファイルの変更を有効にするためには
.Nm
に対して SIGHUP シグナルを送ります。
シグナルを受け取ると、設定ファイルの再読み込みと、
ソケットの再初期化を行ないます。
.Pp
.Nm
が理解する実行時オプションは以下の通りです。
.Bl -tag -width Ds
.It Fl d
デーモンとして実行せず、フォアグランドジョブとして実行し、
エラーメッセージを端末に表示します。
このオプションを指定しなければ、メッセージは
.Xr syslogd 8
に送られます。
.It Fl n
ログメッセージの出力を抑制します。
.It Fl v
設定ファイルを読み込んだ後で、そのまとめを出力します。
.It Fl z
デーモンとしての実行をちょっと遅らせます。
.It Fl I
デフォルトでは
.Xr pccardd 8
はカーネルから未使用の IRQ リストを取得しようとします。
.Fl I
フラグはそれを無効にし、
.Pa /etc/pccard.conf
の "irq" 行によりフリー IRQ プールを設定します。
NOTE: 
.Pa /etc/pccard.conf
の "irq" 行は使うべきでありません。
このオプションの使用は薦められません。
.It Fl i Ar IRQ
たとえカーネルが
.Ar IRQ
を未使用として認識していたとしても
.Ar IRQ
をフリー IRQ プールから除外します。
このオプションは
.Xr pccard.conf 5
の
.Em "ignirq"
行の機能と同一のものです。
.It Fl s Ar pathname
クライアント接続用の Unix ドメインソケットのパス名を指定します。
デフォルトは
.Pa /var/tmp/.pccardd
です。
.It Fl f Ar configfile
デフォルト設定ファイル
.Pa /etc/pccard.conf
とは異なった設定ファイルを指定します。
ファイルの形式は、
.Xr pccard.conf 5 
に詳細に記述されていますし、
.Nm
によって認識される PC-CARD カードがリストされています。
また、カードへのインタフェースとして使われるカーネルドライバと
デバイスについても詳細に書かれています。
.Pp
.Sh 関連ファイル
.Bl -tag -width /stand/etc/pccard.conf -compact
.It Pa /etc/pccard.conf
デフォルト設定ファイル
.It Pa /stand/etc/pccard.conf
主に boot.flp 使用時の設定ファイル
.It Pa /var/tmp/.pccardd
Unix ドメインソケット
.El
.Sh 関連項目
.Xr pccard.conf 5 ,
.Xr rc.conf 5 ,
.Xr ifconfig 8 ,
.Xr pccardc 8 ,
.Xr xpccard 8
.Sh 作者
.An Andrew McRae Aq andrew@mega.com.au
によって開発されました。
.An Tatsumi Hosokawa Aq hosokawa@mt.cs.keio.ac.jp
によりバグ修正と機能拡張が行われました。
.Sh バグ
.Nm
はカードのパラメータを設定することができますが、
特定のドライバがカードと動作することを保証しません。
.Pp
wdc ドライバの I/O ポート設定は、カーネルの
.Nm config
ファイルのエントリにマッチする必要が有ります。
.Pp
システム資源 (例えばネットワークマウントされているファイルシステム) が
カードに関連している場合は、カードを取り外すと問題が起こるかも知れません。