弓道って何なんだ? |
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弓道って何だろう?マイナーなスポーツなために、名前は知ってても、実際どんなモノなのかなかなか知らない人が多いです。簡単にいえば、弓つかって矢を飛ばし、28m離れた半径36cmのちっちゃい的(まと)にあてるといった単純なモノ。ハタから見れば、矢が的にあたるか、あたんないかの単純明快なスポーツ。でもやってみるとこれがなんとも奥が深いモノでして…。やってみれば、その奥深さにきっとはまってしまいます。そうでなければ、私、10年以上も続けていません。まぁ、ここでは取り掛かりやすいように、簡単なスポーツとしての弓道を説明しちゃいます。
1.的との距離
↑だいたいイメージとしてはこんな感じv。これでもけっこう距離あって、最初見たときは こんな遠い的(まと)に矢を飛ばしてあてるなんてすげ〜っと感動しました。 慣れてくると良くしたモンで、「これ以上近くても…どうかなぁ」 とか思います。
↑的(まと)ってこんな感じです。白と黒のストライプ。白と黒の場所に競技上の違いは ないよ。よく弓道まったくやったことのない人が、的のどこにあてれば何点なの?と 質問してきます。弓道はアーチェリーとかとちがって基本的に的のどこでもいいから矢が 刺されば○、はずしたら×の2種類しかないです。 ただ、一部特殊な競技があって、点数制の試合もあります。 的中の基準は50%(10本うったら5本あたる)を目安にして、それくらいあたってれば まぁ、おっけーみたいな。半分の的中を羽分け(はわけ)って呼びます。 「羽分け超えた」とか「羽分けいかなかった」とかよく言います。 100本中70本あたるなら、けっこう上級者と見てよいかと思います。 さらにうまい人は100本中90本以上とか、あとまったくはずさないサイボーグみたいな 人もなかにはいます。でもこれは的中だけ見たときの話で、いろいろ引き方にも ウマイ・ヘタがありまして、上手下手は一概には 言えないんだけど。 それでもよくしたもんで100本中90本あたるような人はそれなりの上手な引き方してます。 弓道の試合とかでは何本かの矢をうって(だいたい試合は一回4本で何回か繰り返す) 的にあたった数の合計で勝敗を 決めることが多いです。ちなみに4本うって、そのうった 4本の矢が一本もはずれなかったことを皆中(かいちゅう)って言います。 そうすると、最後の矢があたった時点で観戦してる人から拍手がもらえることがあります。 これってけっこう気持ちいい(--)v でも逆に最後ではずすと…観戦してる人から「あぁ〜」「あぁ〜ぁ」とかヘンな小声が 聴こえてきます(爆)。
ちなみに放った矢がすべてはずれたときは”ぬけ”とか”皆バツ”とか”どす”とかへんな 呼び方されます(泣)。 皆中とはえらい待遇の違いですね( ̄□ ̄;)
なんのスポーツでも競技があって、そこで結果を出すために日々練習を頑張る!と いうのが基本だと思います。 弓道にももちろん競技としての試合があって、そこで結果を 出すために練習をしてる人は多いです。 ただすごく精神的なものに結果が左右され がちで、なかなか練習どおりの結果をだすことはなかなか出来るもんじゃありません。 プレッシャーに負けて競技に負ける事は弓道の世界ではぜんぜんめずらしくないです。 競技弓道としての醍醐味は"命矢”(いのちや)などだと思います。最後の一本の矢が あたるかはずれるかどうかで勝敗が決まる矢のことを”命矢”とか”決め矢”とか呼んだり します(地域によって呼び方が違うみたい。)弓道の試合ではこういうケースが多々 あります。これが団体戦の一番最後の矢ってことはよくあります。 (団体戦は3人一組とか5人一組で組まれて、順番に一本ずつうつ、だいたい1人4本の 合計的中で競う) 自分の最後の的中でチームみんなの勝敗が決まってしまう場合も あるんです。サッカーでいうPKに似てるかも。 当然見てるほうも息をのみます。 しかーし、引いてる本人はもっと大変です^^;
でも、ここできっちり結果を出せるかどうかが大事で、上のレベルの試合になればなるほど 要求されます。こんなとこから○×だけのあたるかはずれるかだけの簡単な競技なのに けっこう見てると面白いです。でも選手は大変ですYO(^^;)。
本来ならこっちをいっぱい書くべきなんだろうけど、許しておくんなさい(爆)。 でも競技のとこで書いたようなことも立派な精神修行になってるわけで、ほんとに 精神的な部分が鍛えられます。 普段の練習だっても、ちょっとした引き方の違いで矢は違うところへ飛んでくんだから、 常に弓を引いてる最中は気が抜けません。集中力、集中力とよく言いますが、なにげに そのとおりです。 あとは他のスポーツとは違って相手が人じゃなくて動かない的なので、うまくいく、 うまくいかないは結局全部自分にあるわけなんで、常に自分との勝負なんです。 って、自分も言っててなんのこっちゃだかよくわからんけど。
弓道は武道って呼ばれるもので、武道は「礼に始まって礼に終わる」って言います。 ですから作法等はけっこう大事な部分なんです。これまで的中重視で話してきたけど、 やっぱり弓道も的にただあてるだけのスポーツじゃなくて、歩き方立ち方、座り方、 いろんな作法のある武道なんで、それをきっちりやってないといくら上手い引き方して、 的にあたっても 「アイツはあたるけどなぁ…」なんて一瞬ねたみにも聴こえるようなことを 言われてしまいます( -_-)。 あと弓の引き方にこれで完璧!っていう引き方はないので、常に向上心をもって練習に はげんでる人が多いですよ。 「矢が的にあたればなんでもOK!」の世界ではないとこが、弓道のよいとこなのかも。 |
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