設定資料
これはゲームをプレイする上でのフレーバーテキストです。ゲーム上での挙動はなんとなくこんな感じなんだな、と想像して貰うためのものです。
アーティファクト
量子制御式演算回路を搭載した装置の総称。適合者による入力を、あらかじめプログラムされた量子制御関数を用い結果へと変換して適切なベクトルへフィードバックする。入力が適切で、かつ同一であれば演算結果は使用者によらず一意である。
アーティファクトには大きく分けて、デバイス、マスターピース、オリジナルの3種類が存在する。
デバイスは人類の手によりオリジナル、または出来の良いマスターピースを模倣して作成されたアーティファクトである。現在何社かの企業がその製作を行っており、適合者による利用、及び他プロジェクト競合製品との衝突によるデータ獲得を目的に意図的に社外へ流出させている。
マスターピースは分類的にはデバイスの一種である。が、性能ではデバイスを凌駕する部分もある。人類の手によるアーティファクトとしては古い部類にあたるが紀元前より続くアーティファクト研究及びその過程で生み出された無数のデバイスの中、現在までその性能の優位性を保ち淘汰されることの無かった故にマスターピース(傑作)の称号を与えられている。またその多くは機構にブラックボックスを有しており解析作業が進められるも、その多くがいまだ不明瞭である。
オリジナルはもじどおりオリジナルのアーティファクトである。その由来、作成された時期、及びその機構の全てが不明。その性能ポテンシャルはマスターピースをもはるかに凌駕し人類の手によるアーティファクトでは到達できない機能をプログラムされている、とされるが人類の前にその姿を現したこと自体が稀であるので詳しいことは何も分かっていない。オリジナルの多くは管理組織「ノスフェラトゥ」により管理されているが、いくつかは偶発的に世界へ流出し一部のマスターピースの作成者の手に渡ったとされているが真相は不明。ただしデバイスの開発状況から推察するにいくつかの企業がこれを所持していることはほぼ間違いないとされる。
アーティファクト適合者。
強烈なイメージを喚起することで脳内の量子活動を制御し超能力あるいは魔法じみたことをやってのける。すなわちアーティファクトと同等の量子演算をアナログ的な無段階の解像度で執り行うことができる。しかしその出力結果はゲイン値及びS/N比的にもアーティファクトにはまったくもって及ばない。しかしアーティファクトは能動的にその機能を起動し、または入力信号を発生させたりはできないので適合者とアーティファクトの関係はジェネレーターとアンプの関係に置き換えることが出来よう。つまりアーティファクトはあくまで適合者と外界との中間装置に過ぎないのである。
適合者は量子活動制御能力による出力信号の性質、とりわけそのベクトルによって大きく分けて肉体強化型と火力強化型との2種類に分類される。
肉体強化型は量子演算の出力結果を自らに反映することで本人の物理的な挙動を肉体的な性能とは別の次元でサポートすることができ、これは先天的な素養もあるが後天的な訓練で獲得しうる能力である。また能力の性質上アーティファクトを介在せずとも微量にその効果を発揮しうる。ただしアーティファクトを用いた場合には遠く及ばず、またアーティファクトを用いる場合、一度アーティファクトへ向けての外部出力を行わなければならないためこの能力を有するものの全てが適合者というわけでもない。
火力強化型は出力結果のベクトルを外界へ向けることで、肉体強化型が己の肉体を媒体に外界へ出力するのに対し、外界そのものを媒体に外界へのダイレクトな出力結果の反映を可能とする。これは先天的な能力であり後天的な訓練による習得は不可能である。この能力を持つものの多くは魔法使い、超能力者という評価を得ることになるが実はその特異性は肉体強化型の量子活動制御能力を持つスポーツ選手のそれと大差ないレベルであり、その性質上、信号の減衰率が激しくアーティファクトを使用しない場合ほとんど効果が現れないため能力の存在に気づかれないことも多々ある。
アーティファクトの性能
前述した適合者の性質の差は先天的に持って生まれた、または後天的に習得した量子制御関数の違いに他ならない。すなわちアーティファクトにより適切な関数が補完されれば適合者である限り資質に関わらず一意の出力結果が得られる。アーティファクトの性能とはすなわち量子制御関数の補完と出力結果へのゲインとノイズキャンセル及び適切なフィードバックを行うことにある。
またアーティファクトには標準機能として物理的な装甲を構築する機能が装備されておりアーティファクトによって一度に維持できる枚数こそ違えど使用者の防衛意思に反応して何度でも再構築される。ただし絶対的な防御を保障するものではなく維持できる装甲のキャパシティーを負荷がオーバーフローした場合、再構築が出来るようになるまで機能しない上、オーバーフローの際に余剰負荷が使用者へフィードバックされてしまう。
量子制御関数
F01S-サブミッション
最も基本的な肉体強化関数で己の肉体を動かすイメージをサポートする。これは筋力の増大によるものではなく筋肉の動作に有利な力場を体内に発生させることでベクトルの増大を図るものである。
F02S-ショックウェーブ
自らの体に直接触れる大気、もしくは水分子の振動を制御することで強力なソリタリーウェーブを発生させる。
F03S-スラッシュ
対応関数をプログラムされたアーティファクトを持つことで実現する。F01SおよびF02Sの合成関数。自らの肉体を加速し物理的なインパクトを与えると同時にアーティファクトに触れる物質の構成粒子に強力な斥力を発生させることで驚異的な切断力を実現する。
F04M-ラピッド
速射性、省コスト性にすぐれた射撃攻撃を実現する関数。F01Sの応用で強化した肉体やアーティファクト内臓のカタパルト装置を用い物理的な力で物理的な物体を撃ちだす。威力、精度ともに心もとないが、ソリッドな衝撃力と低貫通性によるストッピングパワーには見るべきところもある。
F05M-ショット
射撃攻撃関数としては最も標準的で信頼性も高い。F02Sに指向性と限定性を持たせることで安定した力場を発生させ物体を加速、打ち出すことを可能とする。精度、威力、射程ともに高水準でまとまっているが、速射性という点に関してはF04Mに引けをとる。
F06M-マグニフィス
アーティファクトにのみ内蔵される強力な制御関数。F05Mによる力場そのものに指向性を持たせ一定の範囲を持って発生させることで力場そのものをぶつけることを目的とする。射程・威力ともに申し分ないが性質上近距離では自らを巻き込むため効果を発揮できず、また力場を支えるにあたり大きなコストを必要とするため汎用性という点では低い。
F07L-スプレッド
F04Mの出力を絞り、瞬間的に広範囲に向けてばら撒く。それ以上でもそれ以下でもない。特定の機能を実現する関数というよりは関数のマクロ的利用として高効率化されたものというほうが正しい解釈である。
F08L-ホーミング
F05Mの応用関数。打ち出された物体そのものに時系列的な力場の発生をプログラムしておくことで追尾性を擬似的に持たせる。投擲段階でのプログラムが統計的な確実性を如何に発揮できるかに命中精度は左右されるため、投擲段階での処理は極めてデリケート。連射は効かずコストパフォーマンス的にも良いとはいえない。ただし力場そのものを物体に搭載して投擲することにより威力の減衰は少なく、遠距離での高威力を実現する。
F09L-ニュークリア
他の関数とは独立した関数であり、アーティファクトの量子解析および構築能力により実現される関数。周囲の量子を解析しその運動を制御することで任意の場所へ間接的にトリチウムを若干量構築する。構築されたトリチウムは核融合反応によりヘリウムへ変換されるがその際に強烈な光と熱を発生する。自らの周囲で使用することは自殺行為であるため近接戦闘での使用は望めない。出力までのタイムラグも大きくコスト的にも良いとはいえないため速射性および精度は期待できない。しかしそれを推して余りある外界影響力を実現する。
F10E-シールド
自らの肉体の構成粒子をアーティファクトのシールド構築機能を用いてシールドの構成粒子とともに散布する。一時的な緊急回避に利用可能。ただし多用は文字どうり命を削る結果となる。
各アーティファクトの詳細
銘刀 鳶嘴
種別はデバイス。日本刀を模しており扱いやすい仕上がりで、それにふさわしく多くの近接攻撃関数を搭載。固有特殊攻撃関数として「居合 鳶霞」をプログラムされている。F03Sを単純強化したものであり使い道も共通。おもに肉体強化に主眼を置かれた関数であるので使用後すぐに次の攻撃へ移ることが出来るため攻撃の起点としても終点としても利用できる汎用性の高さをもつ。
カーディナルバレッド
種別はデバイス。弾丸として銀を装填された小型拳銃。とりまわしは比較的楽。射撃攻撃関数各種を搭載。固有特殊関数マーキュリーヴェーパーを搭載。この関数は文字通り水銀の蒸気を打ち出すものであるが実際は蒸気を通り越してプラズマ化するまで加熱された水銀を打ち出すものであり、制御性はよくないが驚異的な威力を期待できる。
カルネージケスキト
種別はデバイス。個人携行型マルチランチャー。ケスキトとは棺桶の意である。投擲攻撃関数を各種サポートしており、固有特殊関数バリートゥザグレイヴも投擲攻撃の乱射を行うだけの豪快な仕様。それを実現する強度を持ちえたことにこのアーティファクトの評価すべき部分はある。また単純であるが故の威力的な効率性も無視はできない。
クルセイダープレート
種別はデバイス。非常に珍しいパワースーツ型アーティファクト。アーティファクトのシールド維持機能の拡張を研究する目的で作成されたものであり、維持できるシールド枚数が標準的なアーティファクトのそれよりも向上している。それと同時に使用者に対するアーティファクトの維持負荷も大きくなってしまっている。アーティファクト各部に近接、射撃攻撃関数の多くをサポートしたランチャーを装備する。搭載された特殊関数はF10E及びF01Sの合成関数で構成されたクルセイダーヘヴン。シールドを相手に向けて強力にぶつけることで相手の行動を抑制し、アーティファクトの肉体サポート機能をリミットオーバーさせた状態で連続攻撃を加える強力な関数であるが、負荷が大きいため使用後はシールドの許容量が低下する弱点を抱える。
コキュートストリガー
種別はデバイス。大型拳銃型のアーティファクトであり射撃攻撃のみならず極限定されてはいるが近接、投擲攻撃関数もサポートする。弾丸は装填されていないがかわりに非常に強力な熱交換機構コキュートスを搭載。手近の全てを凍結し弾丸として用いる。コキュートスの維持の分、若干使用者への維持負荷が高い。特殊攻撃関数フローズンレイはコキュートスのリミッターを解除、周囲に液体窒素の雨を降らせる。触れたものは凍結を免れることはできないため、通常以上の威力効率での追い討ちが可能。
イモータルプルマージ
種別はデバイス。ナノマシン製の羽飾り。ナノマシンで構成されており応用性が高く射撃、投擲攻撃関数の多くをサポート。特殊関数イクロージョンアンセムにより周囲の物体の構成物質を分解、ナノマシンにより再構築することで使用者の肉体を修復する。ナノマシン実験機であるが故にシールド維持力は若干低め。しかしその分使用者への負担は通常より少なくなっている。
滅罪独鈷
種別はデバイス。形状は独鈷。デバイスとしては古い部類であるため各種攻撃関数を搭載しないかわりに、使用者への負荷も少ない。特殊関数「獄禮葬」はアーティファクトのシールドを無視し対象の構成物質を直接分解するもの。ただしコスト効率と威力の関係がすこぶる悪いためこの方式はこれ以上利用されることはなかった。
バラブシュカキュー
種別はデバイス。ただしマスターピース候補に挙がる個人作成のアーティファクトであり構造的に不明瞭な点が多い。見た目は普通のキューだが様々な攻撃関数を搭載しているにもかかわらず、負荷も標準レベルに抑えられており高水準で全てがまとまった優等生である。搭載された特殊関数はその名もずばりパーフェクトハスラー。F07Lの応用により弾丸への軌道プログラムを構成する段階で非常に精度の高い統計予測を行い距離を問わずほぼ必中する。
ナイトメアスミス
種別はデバイス。夢魔の蹄鉄の名を関するバイク型アーティファクト。射撃、投擲関数を実現するマルチランチャーを数多く搭載し汎用性は高い。特殊関数ヒットアンドランはまさに轢き逃げ。力場による擬似カタパルトを構築し強力な瞬発力による体当たりを行うと同時に対象との距離を広げることが出来る。
封陣釈杖
種別はデバイス。近接、投擲攻撃関数が多少実装されているが、エクステンションとしては少々物足りない部分がある。固有特殊関数「封陣 金剛界」はアーティファクトのシールド構築を阻害するフィールドを展開する。コストどおりに威力を発揮できるかは使用者のセンスが問われる関数である。
ラディカルハート
種別はデバイス。アーティファクトの量子制御能力をフルに活用したリアクター。実験機であるため攻撃関数は搭載しないが所持者の量子制御負荷を強力に低減する。固有特殊関数マインドサッカーは近隣の粒子の制御を強制的に上書きし他の量子制御式演算回路へ高い負荷をかけることで関数の起動コストを奪うことができる。
エクスキャリバー
種別はマスターピース。マスターピースの中でも古い部類。特殊関数カラドボルグの演算式とともに詳細な性能は不明である。
グングニール
種別はマスターピース。エクスキャリバーより古い可能性のあるマスターピース。特殊関数オーディンチャージはナイトメアスミスの固有特殊関数ヒットアンドランの理論背景である。
ストラオブテンジク
種別はマスターピース。先の二つに比べれば比較的最近のものであるらしい。特殊固有関数「護陣 胎蔵界」は後のシールド制御関数の基礎となるものである。維持するシールドを拡張できるがそのエネルギーをどうして得ているかは不明。これの解析による副産物が滅罪独鈷および封陣釈杖の特殊関数である。
アイギスシールド
種別はマスターピース。発見されてより間もないため作成年代は不明。特殊固有関数ストーンシェルは己の体を直接シールドへと再構築する関数。F10Eがその場で発散してしまうのに対し空間固定することが出来るが理論は不明。しかし使用者への負荷はF10Eの比ではない。